4Z3のアイドリング不調についてご紹介します。

アイドリング不調とのことで入庫したZ3は、初期型E36/7の1.9L 4気筒モデルです。

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Z3のオーナーさんは、そのスタイリングやショートホイールベースからくる軽快なハンドリング等、他にはない魅力からでしょうか?とても拘りをもって大事にされているような印象を受けますね。

アイドリング不調の原因を調べるため、ボンネットを開けて怪しそうな箇所を目視で点検してみると・・・

やはりありました。

上からだと見え難いのですが、定番と言われる劣化箇所に問題発見です。

発見されたのはエアホースの亀裂です。

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このホースは、エアミックスインジェクターと言われる部品で、燃料の気化を促進させる役割があります。

インテークベローズホースからインジェクターまで繋がっています。

ホースの亀裂からは、二次エアー(異なる経路からの空気の流れ)を吸い込んでしまうという”エア吸い”が発生します。

インジェクションエンジンは燃調制御を行なうため、エンジン内の空気量をエアマス(空気量を計測するセンサー)で常に計測しています。

”エア吸い”はエアマスとは別の経路で空気を吸い込んでいるため、実際の空気量とエンジン空気量に差が生じて燃調制御(正確な燃料噴射)が行なえなくなります。

その結果、アイドリング不調(回転数が上がったり下がったり落ち着かない)といったエンジン不調が引き起こされます。

下の写真は太いホース側の亀裂箇所のアップですが、この亀裂が”エア吸い”の原因です。

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4番シリンダーに繋がる細い側のホースにも亀裂が見つかったので交換します。

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今回交換したエアホースはサージタンクの下にあるのですが、経年劣化の交換部品としては定番となるため点検時には必ず確認するポイントです。

写真のように亀裂があれば即交換が当たり前ですが、経年劣化の定番部品ということもあるので予防という意味で他のホースも一緒に交換することをお勧めします。

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